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晩酌を楽しむような気持ちで日々の思いを書き綴りたいと思います。


by icewine5

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ミラノ・スカラ座2009年日本公演「アイーダ」

ずっと楽しみにしていたミラノ・スカラ座2009年日本公演、ダニエル・バレンボイム指揮でヴェルディの「アイーダ」を観てきました。

ミラノ・スカラ座2009年日本公演「アイーダ」_f0059671_18215378.jpg平日の17時開演だったので、最初は会社を早退しようかと考えたのですが、22,000円のE席を絶対無駄にしたくなかったので、安全のために有給を取ってしまいました。
上演時間が長いから仕方ないけれど、開演が17時というのは早すぎる・・・。
オペラ以外のコンサートでも平日はたいてい19時開演。これも会社員にとっては相当ハードルの高い時間設定です。ヨーロッパみたいに20時開始だったらなんとかその日だけは都合をつけて会社を早く出たりもできるのですが・・・
あ~、時間やお金を気にせずいつでもオペラ鑑賞できる良いご身分になりたいわ(笑)。

そんなわけで、平日夜に67,000円のS席や59,000円のA席に座るお客さんとは一体、どんな人達なんだろうという野次馬的な興味も抱きつつ会場に向かいました^^;。
世の中にはお金も時間も持て余した人がいるところにはいるものですね・・・。会場はほぼ満席状態でした。

さて、本題に入ってアイーダはこれまでに何度か触れているように私の最も好きなオペラ作品の1つです。学生時代に図書館でCDを借りてダビングしたテープはこれまで何十回聴いたか分からないぐらい。
しかもバレンボイムがアイーダの指揮とは、これまた一体どんな感じなのかと興味津々、この日をずっと待ち遠しく思ってきました。

指揮:ダニエル・バレンボイム
演出・舞台装置:フランコ・ゼッフィレッリ
衣装:マウリツィオ・ミレノッティ
照明:ジャンニ・マントヴァニーニ
振付:ウラジーミル・ワシーリエフ
合唱指揮:ブルーノ・カゾーニ
ミラノ・スカラ座管弦楽団 /ミラノ・スカラ座合唱団

<主な配役>
エジプト王:カルロ・チーニエジプト王:カルロ・チーニ
アムネリス:エカテリーナ・グバノヴァ
アイーダ:ヴィオレッタ・ウルマーナ
ラダメス:ヨハン・ボータ
ランフィス:ジョルジョ・ジュゼッピーニ
アモナスロ:ホアン・ポンス
使者:アントネッロ・チェロン
巫女:サエ・キュン・リム


実際に鑑賞しての感想は、期待がものすごく大き過ぎたせいか大興奮(笑)、大絶賛!というほどではなかったですが、贅沢な舞台演出は大満足だったし、派手すぎず浮つきすぎないほどよいテンポで重厚感の感じられるバレンボイムの演奏も私の好みに合っていました。
もちろん魅力的な歌手達の熱演も充分に聴き応え、見応えがありました。

前回、生で観たアイーダはウクライナ国立歌劇場(キエフ・オペラ)だったのですが、それが舞台装置もしょぼくて人手も足りておらず、いまいち不満の残る舞台だったので、それに比べてとにかく舞台が格段に豪華で華やかだったのには大満足でした。
さすが金かけてるな~というのが感じられる華やかさと凝った舞台装置。やっぱりアイーダはこうでなくちゃ!
豪華ではあるけれど無駄に派手だったり、(比較する値打ちもないですが 笑)某「愛陀姫」みたいに安っぽかったりしないのは、さすがだなあと思います。

特に第一幕と第二幕までの豪華絢爛で眩しい照明と休憩後の第三幕の夜のナイル川の岸辺や第四幕の暗い牢獄との明暗の対比がはっきりしていたのは良かったです。
一幕と二幕の間で休憩を入れずに、第二幕でエジプト軍が勝利するクライマックスの部分まで一気に進む方が、1時間40分は長いですが、その後の落差がより観ている側にもはっきり感じられるように思いました。

後半の暗いシーンも単に暗いだけでなく、荘厳な感じや緊迫感はたっぷりあったし、4幕の二人が石牢で死んでいく場面なんかはとても厳粛な雰囲気がありました。音楽が終わるのにあわせて石牢の扉がゆっくり静かに閉じられていく演出も私は初めて観るもので最後の最後までなかなか感動的でした。

それとやっぱりスゴイと思ったのは合唱。
第一幕の出陣の場面や第二幕の凱旋の場面の合唱は圧巻でした。
勇壮な旋律と素晴らしい合唱、アイーダ、ラダメス、アムネリスの3人それぞれが心情を吐露する歌と重なり合うクライマックスのシーンはちょっと鳥肌が立ちそうでした。
合唱のレベルは今まで自分が生で聴いたオペラの中でもピカ一だと思います。

ただ、登場人物個々人や演技については、ちょっと自分の好みと違ったところもありました。

アムネリスが意外に大人しめな印象だったこと。
「アイーダ」の場合、主役は一応アイーダですが、アムネリスの出番もそれと同じぐらい多いし、主役を喰ってしまうぐらい強烈なキャラクターなので、観終わった後に結構印象に残ることが多いのですが、今回、アムネリス役だったエカテリーナ・グバノヴァさんはアムネリスにしては少し猛々しさが足りないような気がしました。
これは彼女の歌い方だけの問題ではなくて、演技が抑え目だったというのもあるかもしれません。
なので本来アムネリスの独壇場ともいえる第四幕でも、私の中ではアムネリスの印象がやや薄いです。

第二幕でアムネリスがアイーダに意地悪する場面(笑)でも、私としては慈悲を請うアイーダを突き飛ばすぐらいの激しい演出の方が好きなんだけど、そこまで激しい女の嫉妬は感じられませんでした。よく言えばお上品なんでしょうけれど。

この二人に限らず、アイーダとラダメスにしても愛し合っているわりに、立ち居地にやや距離感があるように感じられる事が多かったです。もっと接近して歌っても良さそうなところでも結構離れた場所に立って歌っているんですよね。
今、思い出してみても全体に人の動きはそれほどなくて、確かに絵的には綺麗なんだけど、躍動感という面でもう少し激しさが感じられてもいいような気がしました。あくまでもミーハー素人の思いではありますが・・・

そのラダメス役のヨハン・ボータさん、最初の聴かせどころ「清きアイーダ」では、最後のところで気のせいかちょっと声がかすれた?ような感じになって、ちょっと堅いように見受けられました。
自分がこれまでに聴いたラダメスがたまたまそうだっただけかもしれませんが、「清きアイーダ」はアイーダの中でも聴かせ所の一つなのに、上演が始まって結構早いシーンで出てくるせいなのか、割と堅かったり不安定だったりするような事が多いような気がします。

アイーダ役のヴィオレッタ・ウルマーナさんは見た目も貫禄たっぷり、声も豊かで素敵でした。

あとはアモナズロやランフィスは文句なしに声が素敵♪

二人の死で静かに幕が下りた後のカーテンコールでは、これまでに無いちょっとしたイベントがあって、観劇の良いお土産になりました。

いつまでも鳴り止まない拍手の中、歌手達は何度も何度もお客に応えて挨拶してくれましたが、バレンボイム氏の姿はいつまでたっても見えません。
私の座った3階席からは演奏中、オーケストラピットの中のバレンボイム氏は見えなかったので、せめてカーテンコールの時に姿を観たかったのですが、いつの間にかオーケストラピットの中も空っぽになっているし、舞台にあがってきてくれないのだろうかとちょっと残念に思っていたところ・・・

次に幕が開いた時になんとオケのメンバーやスタッフまで舞台に勢ぞろい。
サービス精神が旺盛だね!と見直したら、この日はミラノ・スカラ座の日本公演が通算100回を達成した日だったのですね。
上からイタリアと日本の国旗を組み合わせた「通算公演100回達成!」の垂れ幕とともに緑、白、赤の紙テープが降りてきて、舞台は一挙に華やかなお祭りムードになりました。
(この時の様子は日本舞台芸術振興会のミラノ・スカラ座最新情報ページに写真入りで詳しく紹介されています。→こちら

舞台前面には日本酒の樽酒が登場。
法被を着たバレンボイム氏など関係者が鏡開きを行い、祝い酒を舞台上の出演者たちにふるまっていました。
古代エジプト風の舞台装置の前に日本的な樽酒という滅多に見られないとっても珍しい光景。
鏡開きという日本的な方法でお祝いするのもなんだか良い感じです♪

スタッフや出演者、オケのメンバーたちは舞台上からこのお祝いの様子や客席をカメラでパチパチ撮影していました。
そういえば、以前ウチの妹も同じことやってたな^^;。こういうのはどこの国のオケの人たちも変わりませんねw

大好きな「アイーダ」で偶然にもこんな記念の日に観劇することができてラッキーでした。
by icewine5 | 2009-09-06 18:32 | 観劇・音楽鑑賞・博物館