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晩酌を楽しむような気持ちで日々の思いを書き綴りたいと思います。


by icewine5

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11月花形歌舞伎 昼の部

花形歌舞伎 昼の部を観てきました
新橋演舞場では2年ほど前に「憑神」を観たことがあるだけで、ここで歌舞伎を観るのは初めてでした。

ちょうど宅配生協で1等席が割引価格で抽選販売されていたので、「当たれば行ってみるか。」ぐらいの気持ちで申し込んだら運よくとても観やすい席があたりました。
普段2等席で観ることが多い私の場合、こんなに見やすい席は初めてでした。
舞台下手の後方、花道のすぐ横なので、右側にお客さんがいないし、前の人に視界を遮られることもなく、非常に快適な状態で舞台を楽しむことができました。
それに何と言っても花道を通る役者さんが本当に間近で見える!ここまで近いと着物に焚きしめられたお香(なのかな?)のかおりまでふわっと漂ってくるんですね。
相撲取りのそばを通った時も鬢付け油の香りがしますが、それともちょっと違うもっとほのかな香り。

さて、歌舞伎を観始めた頃は頑張って役者さんを覚えなくては!と、上演中もこの人は誰で、あの人は誰でと筋書きと舞台を見比べたりしていたものですが、最近はそういう努力をすっかり放棄しています。
主人公を演じている役者すら知らずに観ていて、終わってから今の役者は○○っていういんだと認識する始末(笑)。
いつまでたっても超初心者レベルにすら達しない自分ですが、無理して覚えようとして覚えられないということは、役者に対してそこまで興味が無いということであって、別に批評家ではないのだから、軽くテレビドラマでも見る感覚で気軽に楽しめばいいと思うようになりました。

歌舞伎の作品そのものはとても面白いと思うし、歴史の授業では習わなかった当時の人の考え方や風習が分かるのが興味深いし、舞台の美しさを絵的には楽しんでいるので、役者に関しては別に誰が演じていようと私にはあまり関係ないんですよね。

ま、そんな状態なので感想というよりも観劇後の雑感を備忘録として書きとめておきます。

一、通し狂言 盟三五大切

東海道四谷怪談の後日談と仮名手本忠臣蔵をミックスした鶴屋南北の作品。
人間関係が複雑で序幕は話にあまりついていけませんでしたが、イヤホンガイドの解説を聞きつつ、二幕目あたりからどんどん引き込まれていきました。

というのもヒロインの芸者小万が「婚活詐欺」で金を巻き上げるという、まるで狙ったかのようにタイムリー(笑)な展開で、例の事件があることを見越してこの作品を上演したんじゃないかと思ってしまうぐらいです。
実際は事件が注目される以前からこの演目は決まっていたのでしょうけれど。

しかも後半は小万の本当の夫による大量殺人まで起こるし、江戸時代の作品といえども詐欺の手口など悪事は現代に通じるものがあることに感心していたら、ちょうど休憩中のイヤホンガイド解説でも「結婚詐欺女」に触れていて笑っちゃいました。
解説によると、小万は悪女といってもそれほどではなく、今話題の平成の毒婦の方がはるかに恐ろしいといった趣旨の事を話されていました。

確かに小万は「平成の婚活詐欺女」みたいに私利私欲のために男から金を騙し取ったのではなく、夫の父親の主筋であり塩冶家家臣の不破数右衛門が、あだ討ちに加わるために必要なお金を工面するためだったのだからそもそもの動機が全然違います。
しかもその騙し取った相手が実は不破数右衛門だったのだからなんという皮肉なこと。

大詰の殺人は、現実だったら非情に惨たらしいグロテスクな場面のはずなのに、ゆっくりとした優雅な動きで殺人を表現していて、不謹慎ながらその美しさに見とれてしまいました。
しかも優雅なのにそれが逆に凄惨さを感じさせるんだからすごい手法です。

後味のあまり良くない作品でしたが、話そのものは色々と考えさせられるものがありました。


二、四変化 弥生の花浅草祭

いつものことながら踊りはあまり好みではないので、前半はほとんどまどろんでいました。う~ん、歌舞伎の踊りを観ているとなんでいつも眠くなるんだろう^^;

ですが、4つ目の変身場面で眼が覚めました。
最後の獅子の精の毛振りは凄かったです。
あまりにも長い時間、首を回し続けるのでびっくりでした。首や腰がおかしくならないかと見ている方が心配になるぐらい。
こんなに長いとわかっていたら時計で時間をみておくんだった(笑)
勇壮な毛振りに、バレエで見事なピルエットをダンサーが披露した時みたいに途中からお客さんの拍手が何度も沸き起こっていました。

一の盟三五大切が二番目だったら後味の悪いまま帰ることになりましたが、二番目の毛振りですっきりしました。

ちなみに全くの余談ですが、素晴らしいピルエットの動画をちょっと貼り付けてみました。お見事!

by icewine5 | 2009-11-16 01:04 | 観劇・音楽鑑賞・博物館