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晩酌を楽しむような気持ちで日々の思いを書き綴りたいと思います。


by icewine5

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キエフ・オペラ「トゥーランドット」

キエフ・オペラ(ウクライナ国立歌劇場オペラ)の日本公演で「トゥーランドット」を観てきました。
今年に入ってから歌舞伎ばかり観にいっていて、オペラは1年ぶり。歌舞伎の舞台に目が慣れてしまっていたせいか、久々にオペラを観ると大がかりで壮大、エネルギッシュに感じました。

さて、プッチーニ作の「トゥーランドット」。
ストーリーは単純明快で、現実に考えれば「ありえねぇ・・」な展開で結末を迎えるわけですが、さすがプッチーニ、さすがイタオペ(^^)。
クライマックスの場面で、あの「誰も寝てはならぬ」の旋律にのって、
「太陽と愛のもとに我ら皆の幸せがほほえむことを とこしえに栄光あれ」
とくると文句なしに感極まってくるのがイタリアオペラの好きなところです。
久々にロマンチ(笑)な気分に浸ることができました。

ドミンゴが出演しているメトロポリタン歌劇場の「トゥーランドット」DVDを持っていますが、それと今回のキエフを比べてしまうと地味で見劣り感がしないでもありませんが、出演者の歌、演技も私としては気に入ったし、演出もオーソドックスで堅実な感じで満足できました。

以下、あらすじと感想をかいつまんで。




とある時代の北京。絶世の美女だけど心は氷のように冷酷なトゥーランドット姫が一人の情熱的な若者によって愛を知るという究極のツンデレ?物語です。
トゥーランドット姫は、彼女の出す3つの謎を解いた者と結婚すると宣言していて、謎が解けなかった者の首を刎ねてしまうという恐ろしい女。
現実的に考えれば、打ち首になる危険を冒してまで求婚する男がいることに驚きなんですが・・・まあ、そこは物語ということで。

今回、トゥーランドットを演じたのはキャスト表によるとリジヤ・ザビリャスタさん。声量もいいし、声の響き方が私の好きなタイプでした。
パンフレットのプロフィールには以下のように書かれていて、なるほどと思いました。イタリアオペラに向くタイプですね。
「情緒豊かな声質を持つ。ウクライナの伝統である美しく歌うための歌唱方法を受け継いでいる。」

こわ~いお姫様に一目ぼれしたのが、ダッタン国を追われた王子カラフ。

カラフ役のテノール・ヴァレーリィ・ベンデロウは第1幕目を聞いた時はイマイチかなと思いましたが、段々調子をあげてきて、2幕目以降はのびのびと歌っているように感じました。
一番の見せ場である「誰も寝てはならぬ」もなかなか良かったです。
ただ、以前、ホセ・クーラが同じ曲を歌ったのを生で聴いたのに比べると、クーラの方がお客さんを酔わせる歌唱力があるなと思いました。
あと、ドミンゴのカラフ役は言わずもがな。やっぱりドミンゴの方がスゴイです。

このカラフ王子は、同じく国を追われて北京まで逃げてきたカラフの父王やカラフに一度だけ微笑えんでもらったことで王に献身的に尽くす女奴隷リュウが止めるのも聞かず、謎解きに挑戦します。
質問はだいたいこんな感じ。
謎解き1:「夜ごと生まれ、闇夜に幻影が虹色になってとび、心の中でよみがえるが夜明けになると消え去るもの (答え)「希望」
謎解き2:「炎に似て炎ではなく、命を失えば冷たくなり、征服を夢見れば熱くなるもの」 (答え)「血潮」
謎解き3:「お前に炎を与える氷!お前を自由にし、あるいはお前を下僕とするのは何か」 (答え)「トゥーランドット」

で、この3つの謎を難なく解いてしまうのですが、ここの場面はもう少し緊迫感が欲しかったような気がします。
謎解きに王子が勝利したとたん、自分はこんな男と結婚しないと言い出すワガママ極まりないお姫様。
そこで王子が逆に夜明けまでに自分の名前がわかったら、命を捧げると申し出ます。
そ、そこまでするか・・・

第3幕冒頭「誰も寝てはならぬ」。
なかなか良い歌声でしたが、お客さんの盛り上がりはまあまあでした。メトロポリタンのドミンゴのDVDだと、客席からも自然と「ブラボー!」の掛け声がかかっていて拍手もすごかったですが、さすが今回の場合はそこまではいかず。

何とかして、カラフの名を知りたいトゥーランドットは王子の父王の女奴隷リューを拷問にかけますが、アリア「氷のような姫君の心も」を歌い自害。
ここまで献身的な愛を捧げてくれる人がいるのに、カラフはなぜそんなにトゥーランドットがいいんでしょう??わけわからん^^;

リューの死を前に、それでも求愛を拒むトゥーランドットにカラフが接吻したとたん、お姫様に変化がw
かたくなだった姫の氷の心が溶けて、生まれ変わっちゃいました。
実はトゥーランドットのご先祖様で不幸な死に方をしたお姫様がいて、その仇を討つため誰のものにもならないと氷の仮面をかぶっていたんですね。
この場面のトゥーランドットとカラフは、演技も歌も大分乗っていて、声量も充分。情熱的な感じがよく伝わっていたと思います。

最後の大団円。
トゥーランドットが「彼の名前がわかりました。彼の名は愛です!」と叫び、「誰も寝てはならぬ」の旋律が流れる場面は、水戸黄門が印籠を出す瞬間みたいなもので、もう結末はわかっているのに、何度見てもジーンとなります。

何度もつぶやいていますが、やっぱりプッチーニは良いです。
仕事に追われて疲れきった心にじわ~っとしみ渡るようなロマンチな旋律がとても心地よく、幸せなひと時でした。
by icewine5 | 2006-10-07 23:47 | 観劇・音楽鑑賞・博物館