晩酌を楽しむような気持ちで日々の思いを書き綴りたいと思います。
by icewine5
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東京国立博物館の「仏像」
東京国立博物館平成館で開催中の特別展「仏像」を見てきました。
奈良、平安時代の一木彫から江戸時代の円空、木喰の作品まで146体の仏像を拝めます。
1時間ほどで見られるかと思って3時半過ぎに入ったのですが、ゆっくりイヤホンガイドを聞きながら見ていたら閉館ぎりぎりまでかかりました。
時間があったら、もう一巡したいところ。
展示物は4つのテーマに分けられています。
1.檀像の世界
2.一木彫の世紀
3.鉈彫
4.円空と木喰
いずれも一本の木から体の主要部分を掘り出して作られた一本彫という技法を用いて作られた一木造(但、肩から先、坐像の脚部は別の木の場合もあり)というのが驚きでした。
仏像本体だけでなく、台座部分も一つの木で造られているものもあって、近くによると年輪がうっすら見えるものもありました。
体の緩やかな曲線、十一面観音1つ1つの細かな顔の違い、衣服のしわや髪かざりの微妙なうねり、どれをとっても「ホ~ッ」と感心するばかりです。
こういう穏やかな仏様の顔を見ると、特に信心深いわけではない自分でもありがたい気持ちになります。
惜しむらくは見学客が多くて、落ち着いてじっくり見ることができないこと。
やっぱりこういう仏像は人の少ない静かなお寺でのんびりと見るのがいいですね。
今回は奈良のお寺の仏像も多数出品されていて、しょっちゅう奈良に行っているのに、今まであまりお寺めぐりしていないことが悔やまれました。
4つのカテゴリーの中で、私が心引かれたのは1と2の主に奈良・平安時代の仏像です。
「1.檀像の世界」では高さ50センチ前後の比較的小さい十一面観音菩薩像メインでした。
インドでは白檀で作られていた仏像も中国や日本では、白檀が生えないこともあって、榧や檜、欅、桂などで造られているそうです。
どれも描写の細かさにびっくりでした。
初期の仏像は中国で造られたであろう仏像の精巧さに比べると日本のものはシンプルな感じもしますが、やっぱり日本の仏像の顔に馴染みやすさを感じました。
日本の仏像の中でも私はどちらかというと、痩せた仏像よりもふっくらしていて童顔で福福しい仏像が好きかな。
立像を見ていると、足の甲が赤ちゃんみたいに厚くてカワイイな(笑)と思ったら、イヤホンガイドで足の甲の厚さは高貴さを表している、みたいな事を言っていました。
「2. 一木彫の世紀」では、特別展で一番の見所である滋賀県・向源寺蔵の「十一面観音菩薩立像」が拝めました。
「日本に現存する十一面観音の白眉ともいえる像です。」(東京国立博物館ニュース第679号より引用)
確かにいつまでも見ていたい感じ。
イヤホンガイドでは、織田信長の進攻があった時、地元の人々はこの観音菩薩像を守るために地面に埋めたのだそうです。
また、井上靖や白洲正子も絶賛したとか。
これが一つの材木から作られているとは本当に感嘆です。
第2展示会場に移って、「3.鉈彫」の仏像。
仏像の表面にノミの跡をそのまま残しているのが特徴で、荒削りな印象ながらも仏が一本の木から現れるサマが想像できます。
この鉈彫の仏像は奈良や京都では見られず、関東や東北で多く作られたのだそうです。
第1展示場の奈良や京都の精巧で高度な技を持って作られたであろう十一面観音像などに比べると、素朴であまり細かな装飾はないのですが、これはこれで味わいがあります。
このカテゴリーの展示品の中で面白かったのが「宝誌和尚立像(京都・西往寺)」。
顔の中心が裂けて、その中からまた別の顔が見えています。宇治拾遺物語のこの和尚の逸話が出ているらしいです。
何とも珍しいので、この立像のクリアファイルをミュージアムショップで買ってしまいました。
最後は江戸時代の「4.円空と木喰」。
二人とも日本全国を巡って、庶民のための親しみやすい仏像を多数作っています。
これらもやはり一木造。
円空の仏像はどれも細長くて、一本の木から作られた仏像であるのがよくわかります。
「十一面観音立像」も奈良・平安時代のものとは姿、形、表情、装飾など全然違います。
なんかひょろ長くてトーテンポールみたいです。
出身地である岐阜県に多数、残されているようですが、とにかく多作で生涯に10数万体
(正確な数は忘れました。)作ったらしいです(驚)
木喰も円空と同様、全国各地で仏像を量産したようですが、その作風は円空とも全く違うし、もちろん奈良・平安の仏像とも全然違います。
ただ、量産型(笑)で制作スピードが速いのは共通しています。
新潟県・小栗山木喰観音堂所蔵の三十三観音菩薩像および行基菩薩・大黒天像は24日間で作られたそうで、となりでイヤホンガイドを聞いていたオジサンも「24日間だって!」と驚いていました。
木喰の仏像は丸々していて、お顔もにっこり笑っていて、ちょっと滑稽感も漂っていて、庶民から親しまれたんだろうな~と思いました。
あ~、これだけ沢山の仏像を拝むと、じっくりお寺めぐりがしたくなりました。
奈良、平安時代の一木彫から江戸時代の円空、木喰の作品まで146体の仏像を拝めます。
1時間ほどで見られるかと思って3時半過ぎに入ったのですが、ゆっくりイヤホンガイドを聞きながら見ていたら閉館ぎりぎりまでかかりました。
時間があったら、もう一巡したいところ。
展示物は4つのテーマに分けられています。
1.檀像の世界
2.一木彫の世紀
3.鉈彫
4.円空と木喰
いずれも一本の木から体の主要部分を掘り出して作られた一本彫という技法を用いて作られた一木造(但、肩から先、坐像の脚部は別の木の場合もあり)というのが驚きでした。
仏像本体だけでなく、台座部分も一つの木で造られているものもあって、近くによると年輪がうっすら見えるものもありました。
体の緩やかな曲線、十一面観音1つ1つの細かな顔の違い、衣服のしわや髪かざりの微妙なうねり、どれをとっても「ホ~ッ」と感心するばかりです。
こういう穏やかな仏様の顔を見ると、特に信心深いわけではない自分でもありがたい気持ちになります。
惜しむらくは見学客が多くて、落ち着いてじっくり見ることができないこと。
やっぱりこういう仏像は人の少ない静かなお寺でのんびりと見るのがいいですね。
今回は奈良のお寺の仏像も多数出品されていて、しょっちゅう奈良に行っているのに、今まであまりお寺めぐりしていないことが悔やまれました。
4つのカテゴリーの中で、私が心引かれたのは1と2の主に奈良・平安時代の仏像です。
「1.檀像の世界」では高さ50センチ前後の比較的小さい十一面観音菩薩像メインでした。
インドでは白檀で作られていた仏像も中国や日本では、白檀が生えないこともあって、榧や檜、欅、桂などで造られているそうです。
どれも描写の細かさにびっくりでした。
初期の仏像は中国で造られたであろう仏像の精巧さに比べると日本のものはシンプルな感じもしますが、やっぱり日本の仏像の顔に馴染みやすさを感じました。
日本の仏像の中でも私はどちらかというと、痩せた仏像よりもふっくらしていて童顔で福福しい仏像が好きかな。
立像を見ていると、足の甲が赤ちゃんみたいに厚くてカワイイな(笑)と思ったら、イヤホンガイドで足の甲の厚さは高貴さを表している、みたいな事を言っていました。
「2. 一木彫の世紀」では、特別展で一番の見所である滋賀県・向源寺蔵の「十一面観音菩薩立像」が拝めました。
「日本に現存する十一面観音の白眉ともいえる像です。」(東京国立博物館ニュース第679号より引用)
確かにいつまでも見ていたい感じ。
イヤホンガイドでは、織田信長の進攻があった時、地元の人々はこの観音菩薩像を守るために地面に埋めたのだそうです。
また、井上靖や白洲正子も絶賛したとか。
これが一つの材木から作られているとは本当に感嘆です。
第2展示会場に移って、「3.鉈彫」の仏像。
仏像の表面にノミの跡をそのまま残しているのが特徴で、荒削りな印象ながらも仏が一本の木から現れるサマが想像できます。
この鉈彫の仏像は奈良や京都では見られず、関東や東北で多く作られたのだそうです。
第1展示場の奈良や京都の精巧で高度な技を持って作られたであろう十一面観音像などに比べると、素朴であまり細かな装飾はないのですが、これはこれで味わいがあります。
このカテゴリーの展示品の中で面白かったのが「宝誌和尚立像(京都・西往寺)」。
顔の中心が裂けて、その中からまた別の顔が見えています。宇治拾遺物語のこの和尚の逸話が出ているらしいです。
何とも珍しいので、この立像のクリアファイルをミュージアムショップで買ってしまいました。
最後は江戸時代の「4.円空と木喰」。
二人とも日本全国を巡って、庶民のための親しみやすい仏像を多数作っています。
これらもやはり一木造。
円空の仏像はどれも細長くて、一本の木から作られた仏像であるのがよくわかります。
「十一面観音立像」も奈良・平安時代のものとは姿、形、表情、装飾など全然違います。
なんかひょろ長くてトーテンポールみたいです。
出身地である岐阜県に多数、残されているようですが、とにかく多作で生涯に10数万体
(正確な数は忘れました。)作ったらしいです(驚)
木喰も円空と同様、全国各地で仏像を量産したようですが、その作風は円空とも全く違うし、もちろん奈良・平安の仏像とも全然違います。
ただ、量産型(笑)で制作スピードが速いのは共通しています。
新潟県・小栗山木喰観音堂所蔵の三十三観音菩薩像および行基菩薩・大黒天像は24日間で作られたそうで、となりでイヤホンガイドを聞いていたオジサンも「24日間だって!」と驚いていました。
木喰の仏像は丸々していて、お顔もにっこり笑っていて、ちょっと滑稽感も漂っていて、庶民から親しまれたんだろうな~と思いました。
あ~、これだけ沢山の仏像を拝むと、じっくりお寺めぐりがしたくなりました。
by icewine5
| 2006-11-19 01:19
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