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晩酌を楽しむような気持ちで日々の思いを書き綴りたいと思います。


by icewine5

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東京バレエ団「THE KABUKI」

楽しみにしていた東京バレエ団のTHE KABUKIを東京文化会館で観て来ました。東京バレエ団「THE KABUKI」_f0059671_0151259.jpg
タイトルはKABUKIですが、内容は仮名手本忠臣蔵をバレエにしたもので、モーリス・ベジャールが東京バレエ団のために初めて振り付け・演出した作品です。

やっぱりモーリス・ベジャールは凄い!といまさらながらに感心しました。
アイーダ対訳本から台詞丸写し、音楽までチープにしてしまった超駄作(あっ、言っちゃった^^;)某「愛●姫」とはえらい違いです。

見得を切るなど歌舞伎の所作をうまく取り入れながら、振り付けや演出はオリジナルの歌舞伎とは異なる明らかに独自のバレエ作品となっていたし、黛敏郎の音楽も三味線、浄瑠璃、笛、鼓など歌舞伎の下座音楽とヴァイオリンなど西洋楽器の音色が絶妙に調和していました。
舞台上手には要所要所でチョン、チョンと柝け打ちもあって、それがダンスにもぴったりあって舞台を引き締めるんですよね。
ん~、なんで「愛●姫」もこういう西洋芸術と日本古典芸術の良さと特徴をちゃんと引き出してくれなかったのかな~。
「日本の歌舞伎→西洋芸術(バレエ)」と「西洋芸術(オペラ)→歌舞伎」で、方向は反対ではあるんですけど・・・

基本的には「バレエ」なんですが、先にも書いたようにストーリーは元禄忠臣蔵をきちんとなぞっていて、それでいて「愛●姫」みたいに(しつこい 苦笑)単なるコピーではなく、由良之助の苦悩やおかるや顔世御前の苦しみ、討ち入りの場面はバレエでしか表現できない演出になっていました。
一方、オリジナルの歌舞伎の手法もふんだんに取り入れられていました。
覚えているものを挙げてみると・・・
・幕が変わる場面で定式幕が人間の手で上手から下手に引かれる
・舞台上で衣装を着替えたり、道具を渡したりするのに黒衣が登場する
・2人のダンサーが動物の被り物をかぶって猪として登場
・柝け打ちが登場する
黒衣に関しては、西洋のバレエ作品では、パートナーの男性ダンサーが女性ダンサーを支えるところを、かわりに黒衣がしていたりもしました。

さて、この「KABUKI」ですが、数年前に同じく東京バレエ団でベジャール振付・演出の三島由紀夫を描いた「M」を見ましたが、やはりそれと共通するところもあり、特に2つの作品のどちらにも出てくるクライマックスの切腹シーンは大変良く似た演出でした。
Mの方は切腹シーンでワーグナーのトリスタンとイゾルデ「イゾルデ愛の死」がかかり、桜吹雪が舞うなど、もっとベタな感じでしたが^^;
やっぱり、このかたは、日本の武士の精神に強く惹かれ、愛していらっしゃったんだな~と「KABUKI」と「M」の両方を見て、よく分かりました。

ダンサーについてですが、バレエに関しては基本的に西洋人のダンスの方がビジュアル的には好きなのですが、この作品とMに関しては、やはり日本人ダンサーがぴったりだと思いました。

首藤康之の塩冶判官も良かったですが、大星由良之助の高岸直樹さんが凄かった~!
第1幕の最後、主君塩冶判官のあだ討ちを行う強い決意を表すかなり長いソロのダンスがあるのですが、気迫迫る素晴らしいものでした。
非常に激しい振り付けだし、体力の限界に挑むダンスだったのではないかと思います。

首藤さんの塩冶判官に関しては、私の席がかなり前の方だったので、肝心の切腹瞬間、周囲を家臣に取り囲まれてしまったので、直接見ることができなかったのがちょっと残念でした。

顔世御前は9月にジゼル役で見た斉藤友佳理さん。浮世離れした気高さの感じられるダンスで、ジゼルよりもこういう和風の役の方が私個人的にはずっと似合っているように思いました。

東京バレエ団「THE KABUKI」_f0059671_0152752.jpg今回のプログラムには切り取り式のカレンダーがついていました。
「THE KABUKI」の名場面が4つ。ダンダラ羽織に萌えます^^;
この討ち入りの場面の群舞が私にとっては鳥肌モノ。もうね~、このダンダラ羽織だけでお腹イッパイですw

そして、最後はこのダンダラ羽織も脱いで、全員白の体にぴったりあった衣装となり、四十七士全員の切腹のシーンで幕。本当にこのシーンは圧巻でした。

今年最後の観劇で良い作品にめぐり合えてよかったです。また次回の上演も見なくては!あと、Mももう一度見たいな~。
by icewine5 | 2008-12-15 00:37 | 観劇・音楽鑑賞・博物館