晩酌を楽しむような気持ちで日々の思いを書き綴りたいと思います。


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宇江佐真理著「アラミスと呼ばれた女」読了

佐々木譲氏の「武揚伝」に続き、榎本武揚本ということで宇江佐真理氏の「アラミスと呼ばれた女」を読みました。
武揚伝と違って、こちらの主人公は榎本さんの恋人(と言っていいんだろうか・・)のお柳なので、榎本さんはお柳の視点で描かれていました。
オランダ通詞だった父親の影響でフランス語に精通しているお柳が、幼馴染である榎本武揚との縁で通訳として男装して函館までつき従っていくお話。
アラミスと呼ばれた女
宇江佐 真理 / 潮出版社
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作品の設定に関しては、「これはちょっとあり得ないな~」と思いつつも、女性作家の書く土方歳三小説にありがちなドリームが入っていなかったし、お柳が単なる付け足しではなく、彼女と榎本の関係がきちんと物語の中心軸となっていたので、読みながら引いてしまう事はありませんでした。

あまり偏見を持ってもいけないのですが、女性の書く土方本だと、土方さんへのドリームが強すぎて、一応、運命の女性とか印象的な女性という設定の人が出てきても、それがいかにもとってつけたみたいに不自然だったりする事がたまにあります。
なので、この「アラミス~」を読む前も実は少し警戒していたのですが、幸い、それは杞憂に終わりました。

ただ、あくまでも私の好みの問題なのですが、お柳が函館政府内で男装して通訳するという設定には、最後までどうもしっくりきませんでした。
主人公のお柳の男装姿というのが萎える原因だったかもしれません。
これまで日野や会津のお祭りで女性がポニーテールに羽織袴の武士のコスプレで行列に参加しているのを何度も見ているせいか、お柳の男装姿というとどうしてもそのイメージが脳裏に浮かんでしまうのですよね(笑)

女性が官職につけなかったから男装したというのは理解できます。
しかし結局、男装していても、彼女が女性であり、榎本武揚の「いい人」だということは周囲のほとんどの人が気づいていたわけだし、男装しなくても「フランス語が話せる榎本さんの女で非公式に通訳もやっていた」という設定で成り立つ物語だったんじゃないかという気がしないでもないです。
ま、この本での私のお目当ては榎本武揚なので(汗)、お柳の男装の違和感には目をつぶって読みました。

その、榎本さんですが、「武揚伝」とは全然別ものなので、比較して読むのはあまり意味がない事だと分かってはいても、つい2つの作品の榎本像を比べてしまいます。
「武揚伝」の感想はこちらです。
武揚伝の榎本さんが完璧な優等生だったのに対して、「アラミスと呼ばれた女」の榎本さんはベランメイ調でやんちゃな江戸ッ子。基本的には優しくて、正義漢なのだけど、お柳に対しては男のエゴあり、我が儘な一面もありで、その我が儘もお柳に惚れているが故の態度なんだと思わせる人間臭い榎本武揚でした。
この榎本さんも私的にはOKかなw
ただ、この榎本さんを片岡愛之助さんがやるのは、どうなんでしょう(笑)ちょっと見てみたい気もしますが。



榎本さん以外の登場人物では、ブリュネの描かれ方に好感が持てました。
お柳に対する微妙で淡い愛情が細やかに描かれていて、榎本さんとの辛い恋に悩むお柳にとっては、ブリュネは心の癒し的存在のようでした。
ブリュネは、お柳に対して常に節度を保った態度で接しているものの、お柳に対して、単なる男装の通訳以上の感情を抱いているのは明らかで、だけど、お柳が榎本さんの女だと分かっているから、決して強引な態度には出ない・・・
この二人の関係もなかなか良い感じですw

それに対して、かなり違和感を覚えたのがお柳の長崎時代の幼馴染・お玉ちゃん。
子供の頃のお玉ちゃんは、自分の保身のために平気で友達を裏切って嘘をつく、かなりずるい女の子。
口先は上手だからその後、お柳にうまいこと言って、仲直りしていますが、三つ子の魂百まで、この性格は変わらないだろうに、最後は長崎でお柳とお玉が仲良く暮しているだろうというのは、ちょっとおめでたい筋書きだなあと思いました。
お柳の人が良い性格を表すエピソードなのか、お柳を生み出した宇江佐さんの根が善良なのか、それとも私の料簡が狭いのか・・・

もう一人、かなり違和感を覚えたのは、後半でお柳と娘お勝の後見人となる大塚霍之丞。
大塚は函館時代、榎本武揚の側近だった人物ですが、戦後、榎本さんに命ぜられてお柳の娘お勝の父親がわりとなります。
大塚さん自身にも本当の妻子がいて、なお且つ、お柳たちとも家族のように暮らすこと(しかも、いくら自分の上司の縁ある女とはいえ、お柳と深い間柄にならなかった!?)は、あまりにも現実離れした話のような気がします。
う~ん、奇想天外なストーリーであるのは構わないですが、奇想天外の枠の中での合理性がないと、その矛盾や不自然な部分にどうしてもひっかかってしまうのですよね。

こうやって書くと不満も色々あるのですが、内容が気に入らなかったわけではなく、全体としては面白い物語だったと思います。なにより、人間臭い榎本さんにこの本で出会えたことが一番でした。
今度は宇江佐さん、明治期でも構わないので、榎本さんを主人公にした小説を書いてくれたらいいなと思います。

【追記】
香音里さんの「二兎亭」:「アラミスと呼ばれた女」でご紹介されている子母澤寛氏の著書もそのうち読んでみたいです。

【追記2】
武揚伝に続き、この本もnew雑記帳2のrukoさんに教えて頂いたのがきっかけで読みました。
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by icewine5 | 2006-07-25 01:24 | 読書(歴史関連)