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晩酌を楽しむような気持ちで日々の思いを書き綴りたいと思います。


by icewine5

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映画「憑神」感想

榎本武揚と勝海舟目当てという本筋とは外れた目的を持って、映画「憑神」を金曜日のレイトショーで見てきました。
浅田次郎氏の原作は読んでなくて、予備知識は時代劇マガジンと公式HPのみ。
榎本さんの登場シーンはほんのわずかでしたが、ストーリーそのものが分かりやすくてとても面白かったし、妻夫木聡くんの演技も良くて、楽しめました!

2005年の「春の雪」では大正時代の侯爵家の若様ぶりが麗しかった妻夫木くん、今回の御家人・別所彦四郎役も板についてました。
他の作品を見たことがないので、なんとも言えませんが、この人結構コスチューム・プレイが似合うタイプかも。

以下、榎本武揚、勝海舟に偏った(汗)ネタバレありで軽く感想です。



実はこのお話、「きっかけは釜次郎」だったんですね~。
榎本さんはほんのチョイ役ですが、ストーリー上は妻夫木くん演じる彦四郎に降りかかる災難の元凶?でもあり、なくてはならない重要な存在です。

簡単にストーリーをまとめるとこんな感じ。
主人公である御家人・別所彦四郎は実家でくすぶっている一方、昌平坂学問所の旧友・榎本武揚は出世して今や軍艦頭取。
その榎本武揚が出世したのは向島の三囲稲荷にお参りしたからだと蕎麦屋のオヤジから聞いたものの、イマイチ信用しない彦四郎。
酔っ払った帰り道で「三巡稲荷」の祠をみつけ、これを「三囲稲荷」と錯覚して軽い気持ちで拝んでしまったがために、貧乏神、疫病神、死神に順番にとり憑かれ、周囲の人も巻き込んで災難を被る・・・というお話。

考えてみると、蕎麦屋の店先で榎本さんに会わなければ、彦四郎の人生は違った方向に進んでたのにね。
以前、四柱推命で運勢を見てもらった占いの先生によると、人間の運命は生まれたときに既に決まっているらしいから、貧乏神やら疫病神にとりつかれたのも宿命だったのかもしれません。

榎本役を演じたのは本田大輔さんという人。
芸能人には全く詳しくなくて、初めてお名前を知りました。プロフィールを見たら、結構色々出演されているのですね~。
そんなわけで役者さんの顔も全く知らなかったので、映画で登場したときにちゃんと分かるか心配だったんですが、映画が始まって数分後に颯爽と現れたのですぐに判別できました。彦四郎も「釜次郎!」と言ってくれたし。
まあ髷に着物の庶民だらけの下町にいきなり軍服におなじみの髭と断髪のあの髪型で登場するんだから、間違いようもないですね(^^ゞ

ちなみにこの映画の榎本さんは結構さわやか好青年系?でした。
ちょっと五稜郭祭の土方歳三コンテストのコスプレっぽい感じがしないでもないですが(笑)、まあ、こんな榎本さんもアリでしょうか。
映画では彦四郎と才能面では互角という位置付け。ということは彦四郎ってかなりスゴイんですねw

その釜次郎とセットで登場した勝海舟役は江口洋介さん。
「新選組!」でのイメージが脳内に定着しきっているため、江口洋介の勝海舟が個人的にはどうしても馴染めませんでした。勝海舟ではなくて、坂本龍馬がしゃべっているようで・・・。
しかも映画に行く途中の電車の中で、伊衛門の広告に客人として野田秀樹さんが着物姿で出ているのを見て「あっ、勝海舟だ・・・」とぼんやり思ったりしていたもので、なおさら江口さんの勝海舟に違和感がありました。
「これからは幕府のためじゃなくて、ニッポン国が・・云々」とか話す内容も坂本龍馬っぽいし、口調も一瞬、土佐弁風味になっていたように感じたのは私の気のせいか?(笑)

映画の最後で彦四郎が徳川慶喜の影武者として上野に向かおうとして、勝海舟が見送るシーンがありますが、「勝海舟だったら上野に行かせず北の釜次郎の所へ向かわせろよ~」と心の中で叫んでしまいました(苦笑)。

榎本さんと勝海舟だけじゃなくて映画の本筋についても少し感想を。

貧乏神の仕業で彦四郎の元妻の実家が火事になり結果的にお家断絶になったり、疫病神のせいで兄が再起不能の病に犯されたり、死神のせいで息子に殺されかけたり・・と、次から次に災難が訪れて、起きている事件は結構陰惨な事ばかりなのに、なぜか暗さを感じさせないコミカルな調子で、どこか希望すら感じさせるつくりになっていたところが、救いでもありこの映画の良いところでもありました。
浅田次郎さんの原作がそうだからなのか、監督の演出の故か、出演した役者さんのキャラクターによるところなのか、おそらくそれらが全て複合されてるんでしょう。

下手をすると単なるドタバタ劇になりかねないところを、ちゃんと見る側に考えさせる要素も入れ込んでいるので、コミカルといっても決して単に軽いノリではありません。

見ていて一番思ったことは月並みですが、人間の運命って才能だけで決まるものではなくて、運とツキに左右されることが大きいということ。「運も実力のうち」というのも、まあそうなのかなと思ったりもします。

もうひとつ、死神と共存する彦四郎を見て思ったこと。
死を意識して初めて自分が何をすべきか、「生きる」ありがたさを知るんですね。明日があるのが当たり前と思ってはいけないということ。

実はそんなメッセージが映画の中に込められていたように思いました。
9月の舞台版「憑神」も今から楽しみです。
by icewine5 | 2007-07-08 01:04 | 映画